別居夫婦の出産費用とリアルな工夫|想定外の出費も“話し合い”で乗り越えた話
「別居婚で出産って、サポートが少なそうで不安…」「出産費用も全部ひとりで払うの?」
そんな声をよく耳にします。
物理的な距離がある別居婚では、妊娠・出産にかかる費用やサポート体制に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
でも実は、制度をきちんと活用し、夫婦で話し合いながら工夫することで、無理なく乗り越えることもできます。
この記事では、実際に別居婚で出産を経験した筆者の体験談とあわせて、出産費用の内訳や想定外の出費への対応方法、使える制度をわかりやすく解説します。
🔍 この記事でわかること
- 別居婚での出産費用の内訳と節約ポイント
- 想定外の医療費が発生したときの対処法
- 別財布夫婦が費用をどう分担したか
- 医療費控除や給付制度など使えるサポート
別居婚での出産費用はいくら?実際にかかった内訳と制度活用
妊娠が判明してから出産まで、別居婚の状態で私ひとりで健診に通い、出産に臨みました。
想定外の出費もありましたが、振り返ると制度の活用やパートナーとの協力で乗り越えられた実感があります。
妊婦健診・出産・入院にかかった費用
- 妊婦健診:自治体の補助券を利用し、自己負担は約3万円
- 出産入院費:通常分娩+個室+入院5日で約45万円
- 吸引・麻酔・緊急帝王切開など:追加で約12万円(想定外)
合計:約60万円強(保険適用外分含む)
活用した制度:出産育児一時金・医療費控除
- 出産育児一時金:健康保険から42万円支給(医療機関の直接支払い制度を利用)
- 医療費控除:高額な医療費に対し、夫が確定申告を行い、数万円の還付を受けました
想定外の出費も乗り越えられた理由|別財布でもうまくいった工夫
出産には予期しない出費がつきものです。
特に別居婚・夫婦別財布という状況では、「もしものとき、どうする?」をあらかじめ考えておくことが大切です。
ここでは、実際に想定外の医療費が発生したときの体験や、それを夫婦でどう乗り越えたのかを紹介します。
話し合いのポイントは「その都度、共有すること」
我が家は完全に別財布で、ふだんの生活費はそれぞれが管理しています。
しかし、出産までの手術費がかさんだため、夫に正直に話すことにしました。すると、「出すよ」とすぐに振り込んでくれたのです。
請求書の写真を共有し、実費ベースでお願いする形です。
揉めなかった理由は、ふだんから次のような工夫をしていたからだと思います。
- 金額の大小にかかわらず、お金の話を日常的にしていた
- 食費や雑費などをその都度すり合わせていた
- 夫婦で「今どんな状態なのか」をアプリや写真で見える化していた
我が家では、「一方が立て替えて、あとで調整する」スタイルをとっています。
たとえば、交通費や医療費など一時的に高額な支出があったときは、明細を共有してから清算。
あとで揉めないように、LINEで送る、共有スプレッドシートに記録するなど、記録も残すようにしています。
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経済的に助けられた制度と「こうしておけばよかった」こと
公的制度や会社の福利厚生を活用することで、金銭的な負担を大きく軽減できました。
実際に助けられた制度・給付金
- 高額療養費制度:
医療費が一定額を超えると、健康保険から差額が払い戻されます。
帝王切開や麻酔による高額請求に対し、約3分の2が戻ってきました。
👉 全国健康保険協会|高額療養費制度 - 医療費控除(確定申告):
年間10万円を超えた分が控除対象に。 - 確定申告で申請し、還付を受けました。
👉 国税庁|医療費控除 - 出産祝い金:
夫婦それぞれの勤務先から支給。申請が必要な場合もあるため、就業先に事前確認を。 - 扶養控除:
別居でも条件を満たせば適用されます。今回は私の収入が基準を超えており、対象外でした。
申請のポイント:
医療費控除を受けるには、まず年明けから3月までの間に確定申告を行う必要があります。
そのため、あらかじめ領収書や明細書を保管しておくのがおすすめです。
また、高額療養費制度は健康保険組合によって申請方法が異なるため、出産前に確認しておくと安心です。
このように、制度を最大限に活用するためには、事前の準備と確認が大切です。
今だから思う「こうしておけばよかった」こと
- 🔒 妊娠前に医療保険に入っておけばよかった
- 🧠 「もしも」の色々な費用をもっと調べておくべきだった
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制度だけでは補えない“安心感”の価値
制度だけでは補えないのが「心の安心」です。
遠く離れていても、言葉やお金で支えてくれたことが、産後の孤独感や不安を和らげてくれました。
出産直後はホルモンの影響や痛み、寝不足でメンタルが不安定になりがちですが、そんなときに「何かあったら頼っていいんだ」と思える存在があるだけで、気持ちが大きく救われました。
会いには来られなくても、こまめに連絡をくれたり、育児用品を送ってくれたり。遠くにいても“味方がいる”という実感が、心の支えになったのです。
👉 関連記事:別居婚の生活費はいくらかかる?必要な費用とリアルな目安
まとめ|別居婚でも出産費用は「話し合い」と「制度」で乗り越えられる
別居婚というライフスタイルでも、出産という大きなイベントは夫婦の協力で乗り越えられます。
物理的な距離があるからこそ、お金や体調、気持ちを日常的に共有することが大切です。
この記事では、実際に別居婚で出産を経験した筆者が、制度と会話の力で安心を得られたことをお伝えしました。
⭐ この記事のまとめ
- 出産費用は約60万円、帝王切開で想定外の医療費が発生
- 別居婚でも出産育児一時金や医療費控除は利用可能
- 夫婦別財布でも、実費ベースで助け合うことはできる
- 大切なのは制度の理解と、日頃からのコミュニケーション
あなたの出産が、安心できるものでありますように。