結婚=同居じゃない?別居婚に反対されているときの伝え方と考え方

パートナーシップ

結婚=同居は当然?

「結婚するなら一緒に住むのが当たり前」「別居なんて意味がない」――そんなふうに感じる人も多いかもしれません。でも今、あえて“別居婚”を選ぶ人たちが増えています。

この記事では、「やっぱり同居が当たり前」と思っている相手に、なぜ別居婚も現実的で価値のある選択なのかを納得してもらうための視点や情報を、理論的かつ実用的にまとめました。
歴史的背景から価値観の変化、具体的な工夫、制度面の注意点まで、幅広くカバーしています。

別居婚が今だからこそ叶う理由

かつて「結婚」とは、家と家の結びつきでした。職場結婚・専業主婦・親との同居――昭和の時代には、結婚すれば自動的に同居生活が始まりました。でも今は、

  • 共働き夫婦が多数派に
  • テレワークや転職で住む場所の選択肢が増加
  • 実家の支援や地元コミュニティとのつながりを重視する人も

といった背景から、同じ場所に暮らすことだけが結婚の形ではなくなっています。

また「精神的なつながりを大切にしたい」「距離があることで思いやれる」という声も。こうした価値観の多様化が、別居婚を後押ししています。

実際、2022年の リクルート ブライダル総研の調査 では、未婚者の約3割が「結婚後も別居という選択肢はあり」と回答しています。

相手が不安に感じることを想像してみる

同居しない結婚に抵抗がある人は、「本当に家族になれるの?」「寂しくない?」「浮気されそう」といった不安を抱えています。

実際、私自身も「別居婚をしたい」と思いながら、夫にどう伝えるか悩んだ時期がありました。説得までのやりとりや、相手の不安をどう受け止めたかは、体験談として別記事にまとめています。
▶ 夫に別居婚を納得してもらった私の体験談はこちら

その不安は、ごく自然なもの。だからこそ、

  • なぜ別居したいのか(仕事・実家・心地よい距離感など)
  • どのように関係を築いていくつもりなのか

を丁寧に伝えることが大切です。例えば「会う頻度はどれくらい?」「家計はどうする?」「子どもができたら?」といった現実的なシミュレーションを一緒に考えるのも効果的です。

「生活を共にする=家族」ではないという視点

多くの人は「一緒に暮らすことが家族の証」と考えます。でも実際には、

  • 同居していても会話が少なく孤独を感じている人もいれば、
  • 離れて暮らしていても密な信頼関係を築いている夫婦もいます。

大切なのは「生活を共有すること」よりも、「想いや情報を共有できる関係性」。たとえ遠く離れていても、気持ちや日常をわかち合っていれば、家族としてのつながりは十分に築けるのです。

別居婚=無理?選べる時代だからこそ、二人で決めていく

今は「結婚したら当然こうするべき」という型にはまらなくてもいい時代です。結婚しても、

  • 一緒に住まない
  • 家計を別にする
  • 育児や介護を分担しつつ、生活は分ける

という多様なスタイルが選べます。

どんな形であれ、夫婦として向き合い、工夫して、育てていく関係であれば、それは立派な“家族”。自分たちにとって心地よく、長く続けられる形を探すことが大切です。

別居婚のデメリットとその対策

どんな選択にもメリットとデメリットがあります。別居婚には以下のようなリスクも指摘されています。

🏠 生活費の負担

家賃・光熱費が2重になる可能性があり、コストが高くなりがちです。

対策:

💔 浮気・気持ちのすれ違い

会う頻度が少ないことで、相手への関心が薄れるリスクもあります。

対策:

👪 家族の絆が築きにくい?

子育てや親族との関係がうまく築けないのでは、という不安もあります。

対策:

別居婚の制度・法律上の注意点

🏠 住民票と住所

法律上は「同居していない」こと自体に違法性はありませんが、住民票の管理には注意が必要です。

  • 扶養や子どもの手続きなどで「同一住所」が必要になるケースもある
  • どちらの住居を“世帯主”とするかは重要な判断ポイント

💰 税制・保険

別居していても、配偶者控除や社会保険の扶養に入れることがあります(所得条件などによる)。

  • 「実態として婚姻関係があるか」が重視される
  • そのため、証明できる記録(連絡頻度・家計管理・訪問頻度など)や同居意思の有無が大切です

🧒 子どもがいる場合

  • 住居地によっては育児手当や医療費補助の対象にならないケースもあります
  • どちらが「主たる養育者」になるか、通院・保育園の利便性を考慮して生活拠点を設定する必要があります

まとめ | 同居しなくても“家族”になれる

別居婚は、これまでの「結婚=同居」という前提に疑問を投げかける新しいスタイルです。

生活を共有しないからといって、心が離れているわけではありません。むしろ、距離があるからこそ生まれる思いやりや工夫が、より深い絆を育ててくれることもあります。

同居しないと結婚の意味がない――そんな価値観にとらわれず、自分たちらしい関係を築いていけることこそが、今の時代の“家族”なのではないでしょうか。

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